服部智恵子の大学設立日記

どうやって大学をつくるか。ゼロからスタート大学設立同時進行日記

「革新・創設は、属人的」ですか?

Rucas大学セミナーに参加した。筑波大学が東京キャンパスで開いているプログラムの一貫の、オープンセミナーだ。

コーディネーターの加藤准教授が毎回、親切に開催を教えてくれてる。

今日のスピーカーは、大正大学専務理事の柏木正博氏。内容は素晴らしく、智恵と経験と秘めたパッションを感じた。

氏は、大正大学で事業法人つまり株式会社をつくり、様々経験し、そして『地域創生学部』を作った人だ。

立ち上げは順調どころではない。一期生で定員割れ、コンセプトはたぶん日本には今までなかった(笑)ゆえに全てが初めて。だが、確実に存在する層を見つけたようだ。

「鉱脈を当てたな~」というのが私の直感。

終了後に、加藤先生が「こんなことは、彼に力知恵と経験と力量があるから。他のは人ではできなかった。属人的だ」(趣旨)と。

改革、革新、創造の成功は、属人的か?と考えながら帰宅の途についた。

近畿大学・世耕石弘氏の講演を聞く

近畿大学の総務部長・世耕石弘氏の講演を、大阪まで行って聞いた。

 

関西教育ITソリューション展示会で、基調講演の一つとして氏の講演が設定されていた。

私はその連絡を主催者からのメールで知って、行くことにした。 

つまり、わざわざ氏の講演を聞くために、関西の展示会に行ったのだ。展示会だけなら、次回の東京大会を待てばよかった。

 

早めに会場に入り待っていると、後ろの二人が「(いくつもある講演のなかで)この講演が展示会の目玉だよな」と話し合っている。そうだよな~。

 

実際、話は面白く内容もよく、これまで二日目で聞いた4つの講演のどれよりも、話し方も良かった。

終了後も、名刺交換をしようとする大勢の人が列をなした。世耕氏は、すべてにちゃんと応対していた。終わり頃にはついに、名刺が切れてしまった。

 

が、「(自分のは)後で送ります」と言いながら相手のを受けとり、ちゃんと話題を出して交流する。

沖縄グローバル大学設立準備会の名刺を出した私には、沖縄の大学のことを話題に出す。

本当に、広報コミニュケーションとして、できた人間だ。

 

確かに大学革命かも『近大革命』世耕石弘

この本を読んでいると、ふと、たしかに近畿大学は大学革命をしているのかも知れない、と思った。

私の『革命』認識は、こうだ。

1.まず革命や改革をするのだという『意思がある』。

2.旧勢力旧体制から批判されることを、実際に『実行している』。

3.何らかの成功、達成は、これまでのその世界の常識や良識を『ひっくり返し』ている。

と言うわけで、私は勝手に(笑)、「近大革命は、大学革命である」ことを認定する。

 

思いの根っこは同じか『おきなわ就活塾』

「おきなわ就活塾」は、重田辰弥氏の書いた本である。

一昨日、私が卒業した沖縄の那覇高校、その関東の同窓会の責任者を務める重田辰弥氏に会った。

奄美系の沖縄出身者、早稲田を出て、IT起業し、自身の会社にたくさんの沖縄出身者を採用してきた。

また、沖縄からのインターンを引き受けたり、沖縄出身者の就職について支援したり。

沖縄アンバサダー務めたり、沖縄の一番偉い賞ももらっている。事務所には数々の沖縄の自治体からの感謝状が有った。

お話も良かったが、頂いた本を帰宅して読んで、感嘆した。直の話では尽くさない氏の、経歴とと沖縄への思い、起業家そして経営者としての経験、そして、突き抜けて社会貢献に至る現在。

社会貢献は、実は経営者のころからやっている。リタイアしたから時間が出来たから始めたのではない。これは重要なことだ。

私はブログを読んでこの方の言葉「場所には行け、人には会え」を実践し始めたし、また早稲田恩師の最終講義で会っていたという、不思議な共通点と出会いに驚いている。

おきなわ就活塾ー世代も時代も違うが、氏がここで語っていることの根っこと、私が大学を創りたいという思いの根っこは、たぶん同じだ。

 

起業セミナーと活気あるコーオフィス

昨日、創業手帳とYahoo!が協同で開催する起業セミナーに参加した。

形態が、社会起業だろうが普通の営利会社の起業だろうが、起業には違いない。

非営利型の一般社団法人だろうが会社だろうが、起業時の悩みは似ている。

責任者が、社長だろうが代表理事だろうが、起業の苦労は同じだ。

中心者が、若かろうがそうでなかろうが、起きる障害は一緒だし。

そういうわけで、私は遠慮なく参加し質問した。今日の講義、よかった。

さて。だけどそれよりも。

通りすぎた時に見た、コーオフィス=シェアオフィスの活気に興味が湧いた。

あの活気はすごい。いままで見たどのコーワークオフィスよりも、生き生きとしている。ボストンで見たコーオフィスと同じ活気に、日本で初めて再会した、……気がする。

情けないリーダーを輩出しない決意

昨日、選挙の特番を見ていたら、情けないリーダーの姿を見てしまった。

例の「誰に対しても、どの政党に対しても、ひとしく厳しい質問、的を得た追求をする」ジャーナリストのテレビ番組をみていた。

どの政党もどのリーダーも、たぶん身構え、あるいは対策を考え、知恵を絞り、あるいは楽しみし、あるいは……。

いろいろあるだろうが、私は、丁々発止のやり取りを楽しみにしていた。

実際、某党の若きリーダーは、録画された事前のインタビューも本番も、期待に応える応答だった。見ていて楽しい。

しかし、情けない対応をするリーダーを見てしまった。

まず冒頭から質問を遮り、一方的に、選挙と関係のない、しかし「正当な理由」の台風注意とお見舞いを言う。つまり不可抗力的に、中継時間つまり質問時間を大幅に削る。

そして、肝心の質問に入ると、なんとリーダーがテレビ対談している会場で、マイクを使い拍手を起こす当選者の花つけを始めたのだ。

質問もその答えも、会場のマイクと拍手で、聞こえない。

そして、よく聞き取れないまま、時間切れとなり、自動的に中継が切れる。…。

……情けない。これが、このリーダーの「鋭い質問をするジャーナリスト」に対する対策か。知恵か。解答か。

……情けない。これが一国のリーダーになんなんとするもののすることか。

「船頭拙ければ、従うもの甲斐なし」という言葉を思い出した。

私がつくる大学は、こんなリーダーは絶対に輩出しない!

 

 

 

 

大学見聞録 高崎健康福祉大学

今ごろ書くが、群馬県高崎健康福祉大学を7月と9月に、2度にわたり見学視察した。高崎健康福祉大学は、2001年に短大から大学を新設した学校だ。

チャレンジングな取り組みをする大学で、3年ほど前にNHKクローズアップ現代でも取り上げられたことがある。

甲子園で最近有名になった「健大高崎」は、実はこの大学の付属高校だ。その通称からは、高崎健康福祉大学に直ぐには結び付かないが。

高崎駅から大学バスに乗って、各学部棟で学生を下ろしながら15分程度で着く。

高崎健康福祉大学は、それぞれの学部の棟がほんの少しずつ離れた場所にある。

まず本部棟で常務理事の平川敬氏とたっぷり話し、それから、氏が自ら車を運転して各学部を見学した。

氏の手配で、各学部では学部長と責任者が、既に待っていてくれた。そして、ざっくばらんに話をしてくれた。看護学部では教室や実習室を案内してくれ、本部棟では一人で自由に見学した。

帰りの大学バスのなかで、ふと「上り龍」という言葉が頭をよぎる。この大学は上り龍だ。龍本人たちは、自分では気づかない。

たぶん本人たちは、ただただ頭を使い、知恵を絞り、動き、必死になり、頑張り、起き上がり、耐え忍び、また知恵を使い、をしているだけなんだろう。

しかし、ソトサマから見ると、それが上り龍であることが分かる。