いつか、誰かの役に立つと思って、数年前の記録をアップする。
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Sから電話が来た。
「本がありますが、処分しますか送りますか」
「なんの本?」
「それは、起業したての法人には必要でしょ」
「必要ありません。私は出来ますから。これは代表の私物です。じゃあ、そっちに送りますね。送付代金はこっちが持ちます」
実際に送られてきた。
三日後、Kから電話が電話があった。
「私物が残ってますよ」
「私物?」
開園の頃に、保育をするときに使ったエプロンや動きやすいスポーツパンツだ。
保育園に行った。
自分で集めて袋に入れた。まるで、退職する人が、私物を片付ける感じだ。
代表が、理事長が、創立者が、始まったばかりで、軌道にのったばかりの、保育園と事務所から、出ていく。跡形もなく去るのか。本当に“出ていく”なんだな。
挨拶して、“私物”を持って、出できて、駅に向かって歩いた。
泣きたくなった。ホームで、ベンチに座り、10分おきの南武線を数本逃した。
お腹がすいたと思い、やっと、武蔵小杉で何か食べようと立ち上がって、夫の言葉を思い出した。
「君は、食欲さえあるうちは、誰よりも数段上だ、元気だ」
立ち直ろう。