3年前、ひとつの保育園で、大きな危機が来た。
上階の某施設の水道管が、真夜中に破裂して、園全部が浸水災害となり、保育園存続が危ぶまれる事態だった。
現場も、この為の金銭的な面での、代表としての私は、地獄の苦しみだった。
乗り切った。
そして、一昨年の今ごろ、もつれて長引いた、その被害を補償すべき会社と、保険金交渉をしていた。保険会社が二転三転して、一年かかったのだ。
ハードだった。が、相手の会社は誠実で、私自身もトップとして交渉の才能を開花した頃だった。充分な保険金額を獲得した。
乗り切った。
そして、昨年の今ごろ、相手側から、現場の責任者である園長の不誠実を訴える文書が、トップの私宛に来た。
寝耳に水の、自分達側の不誠実だった。相手側は一年間、園長とやり取りしたらしい。
すぐに、返済すべき額を振り込んだ。そして、相手側には誠実に、自分側には心を鬼にして調査をした。
顧問弁護士さんの指導のもと、園長にはかなりの温情にし、副代表等を減給にする処分をした。相手側にも報告をした。
乗り切った。
今は、その保育園は、事務長のもと安定している。
振り返ると、三年間、毎年、同じ時期に、違う嵐を乗り越えたのだ。園も、副代表の夫も、私も。
おととい、四園の園長会議をした。和やかで建設的な会議。
私だけが、頭の中で、その事を振り返っていた。万感の思いだった。
ここまで来た。