小さな組織のトップになって、私は、理屈ではなく身で分かったことがある。
「トップの判断と決断」というものの難しさだ。個人の時の判断・決断と、リーダーやトップのそれとは、本質的に別物である。
グループや組織のリーダーやトップになると、
たいていの問題、たいていの判断・決断は、50対50だ。
構成員の意見は、実際のパーセントに関わらず、賛成反対50対50になる。情報も分析も判断材料は、50対50になる。シュミレーションも、50対50になる。
どうするか、どうなるか。
物事が一つ右に動く。49対51になる。決まりだ。右だ。左がどんなに私を批判しても、右になる。
一つ左に動かしてみる。51対49になる。決める。左になる。右がどんなに私を罵っても、左にする。
一番の悪は、判断できないこと、決断しないことだから。
こんな小さな組織でも、そうだった。5人の時も、100人になっても。ましてや。
だから、私は。
会社の社長や、首長や総理大臣、グローバル企業のトップに対して、見る目や思いやり(笑)が、変わった。