私が信奉する教育者像、そのありかたはこうだ。
「その人の可能性や善性を、信じきる」
実際に、私が尊敬する教育者は、皆、そうだった。だから、私もそんな教育者になりたい、と思っている。
だが、経営者の在り方は、違う。
会社や社員や組織を守るために、一部の害をなす社員を、切る、つまり辞めさせることが、出来なければならない。
その社員の中には、本当に、間違っていたり、それどころか、邪であったり黒かったり、としか思えない人もいる。
そんな人が組織の中にいると、誰かが病むか、誰かが傷つくか、誰かが変になるか、誰かが意味なく反乱分子になるか、そして辞めてほしくない誰かが辞めていく。
経営者は、その大小にかかわらず、不和や、黒い渦巻きや、騒動の、その真ん中にいる人を、早く見つけて、どうにかしなければならない。
私は、教育組織の理事長と、経営組織のトップという、この職に着いて以来、いつも引き裂かれる思いに、陥る。