芥川龍之介の「くもの糸」。
初めて読んだときから、その込められた意味に、深く感じいったものだ。
成長するにつれ、あの説話、あの寓話に描かれたことが、実際に見聞きする他人の人生の中で、存在することに、気がついた。
そして、私自身の人生にも、あった。
自分がカンダタだった時は、糸が切れてから、気がついた。
利己的な心で、愚かな己れの心で、致命的な結果になるのは、経験するまでは、分からないものだ。
やってしまって、後悔よりもさらに辛い思いで、やっと気がつく。
そして、この立場になると、私が、糸を垂らす側になる。
私が決めたことは、同じ人に、二度までは垂らすこと、だ。自分の経験からの結論だ。
チャンスの女神は、一度しかないがないが、救いの蜘蛛の糸は、二度あるはずだと信じているから。