磯村尚徳(いそむら・ひさのり)さんという、NHKのすごい人がいた。
ニュースキャスターの走りの人で、「ちょっとキザですが」だったかの本も出していた。
当時既に副会長になっていて、かつ特番のキャスターもしていた。
その方と、ひょんなことから私は、イギリスロンドンでご一緒した。当時NHKの、私の夫も一緒だ。
数日、同行している時に、色んな事を学んだ。
その中で一番、忘れがたく、そして、ほぼ一生何度も思い出し、そして深く納得することになる言葉がある。
異国で彼のスーツケースの鍵が壊れた。状況の中で、どうするかとなった時に、私が
「うわあ、高くかかりますね」と言った。
すると。
「名嘉(私の旧姓)さん」と、
彼は振り向いて、こう言った。
「お金で片がつくのは、どんなに高くても安いものですよ」
ハッとした私に
「世の中には、どんなにお金を積んでも、片が付かないものがある」
「どんなにお金を積んでも、どうしようもないものがある」
「高くとも、お金でどうにかなるのは、安いんです。高くとも買えるものは、安いんですよ」
この言葉は、その後の人生の中で、大きく、何度も思い出すことになる。
昨日も、私は、我が法人の顧問弁護士さんに、その言葉を使った。