服部智恵子の大学設立日記

どうやって大学をつくるか。ゼロからスタート大学設立同時進行日記

人生は長くない、こともある。

羽田空港。今月2度目の沖縄行きで、急遽、空港で打ち合わせをすることになった。

面と向かって相談している近くの席で、初老の笑顔の男性に電話がかかってきた。男性は、小声で静かに受け答えを始めた。その小さな笑い声混じりの声は、二人の耳に入ってくる、ことが向かいの商談相手の顔で分かる。

男性は、東京の後輩がやっている大学病院で検査を受けた。これから地方の自宅に帰る。電話の相手は結果を気にする妻と推察される。相変わらず、笑い声。

次第にそれは、涙声に聞こえなくもない。「だから、今度○○に二人で行こうよ」

相手が答える。すると「もう、季節がどうのと言ってられないんだ」それを聞いてまた妻が答える。「そこも、行こう。順序よく、全部行こう。終わるまで」

もう、私達二人は、こっちが泣きそうになって、静かになった。

「人生は長くない、‥‥こともある。君は長い。だから、そのあと、夏の○○に行けばいい」

相手が黙ったらしく、男性はまた笑ってみせる。

人生は長くない、こともある。こんな哀しい名言を聞くとは。1月の羽田空港