服部智恵子の大学設立日記

どうやって大学をつくるか。ゼロからスタート大学設立同時進行日記

もう一つの壁を動かす方法

物事を進めていると、動かしがたい壁を感じることがある。この壁をどうにかしなければならない、そんなときにどんな方法があるか。

壁をよじ登って乗り越える。梯子をかけて向こう側にいく。迂回する。壁に穴を開ける。壁を壊す。壁に…。

 

先日、ある人から「あなたが昔言っていた方法がある」と言われ、思い出した。

壁にコロコロ(車輪)を取り付けて、動かすのだ。もちろん、車輪は壁の重さと大きさに合わせて、壁を動かせるだけの大きさと数が必要だ。取り付ける手間と技術と時間も。

 

実は、15年ほど前にある団体のセミナーでワークショップをしたときに、私はその集団が立ち向かっている壁に、コンサルタントとしてその提案をした。

必死に考えた末の、アイディアだった。

まず、その集団にとってその壁は「壊す必要はく、動かせば最大の価値を生む」ことを、指摘した。

分かりやすい絵にして、その壁の車輪に当たるのは何か、取り付ける技術とは何か、車輪で動かす方向は向こう側かそれとも横スライドか、…。そして、大成功した。彼ら彼女らは、状況と力量のなかで、壁を動かした。

私は思い出した。壁を壊す、よじ登る、回り込む…以外の選択肢を、15年前の私が教えてくれる。

いま、私はある壁に車輪を取り付けているところだ。