保育環境という言葉がある。そこには、物理的な環境と、保育者という人間的環境がある。
もちろん、園が安全で安心で心地よいことは、重要な環境だ。その上で、実はさらに、最も大きな影響をもつのは、保育者の保育力や人間力だ。
だから我が園には「保育者こそ最大の環境である」という指針が、壁に貼ってある。
さて、実は職場環境も同じだ。
職員にとっても立派な園舎や清潔なトイレ、心地よい職員室は、重要だ。だが、もっとも影響の大きいのは“人間関係”だ。
保育者どうしの仲が良いとか悪いとか、事務局と保育者のコミュニケーションとか。
気が合わないとか、感情を害したとか。言い方にカチンと来たとか、認めてくれないとか。無視されたとか、喧嘩したとか。そして、一緒に働きたくないとか。
何かことが起こったとき、たいていが人間関係や感情が原因だったり要因だったり、事案のそのものだったりする。
つまりは職場としても、最も大きな環境は、人間なのである。
だから、我が保育園には、私の人生の師匠が言った言葉が、もうひとつ標語として貼ってある。
「仲良くなることは才能である」