服部智恵子の大学設立日記

どうやって大学をつくるか。ゼロからスタート大学設立同時進行日記

「お金で片がつくのは、どんなに高くても安いんですよ」

昔々、私が若かったころ。ひょんなことからNHKのとっても偉い人と、イギリスで仕事をした。

その時、来るときの機内で鍵が壊れて、その方のスーツケースを、ロンドンで買うことになった。金額を聞いて、思わず私は「高くつきましたね」と言った。

すると、その方は、静かにこう言った。

「あのね、君。お金で片がつくなら、どんなに高くても安いんものなんだよ」

この名言が真実であることを覚るには、そのあと少し時間が必要だった。

だが、それを感得する時が、その後確かに来た。しかも、何度も。

何度もだ。

世の中には、お金をどれだけ積んでも、解決しないことがある。

お金をどんなに積んででも欲しい、お金は沢山あるからそれをください、と言うのに、どうしても手に入れられない、ということも本当に、人生にはある。

あるのだ。

だから、お金で片がつくならば、どんなに高くても安い。お金で解決できるのなら、安いものなのだ。

いま起業して、経営者になって、度々、そんな場面や事態に出会っている。「高いな。良かった。それで片がつくんだ」

ほんとだ。