昔むかし、中国に留学していた。その時に学んだことが、いくつかある。
ある時、鼎(かなえ)について、問うた。古代中国の器だ。始まりは、「鼎の軽重を問う」という言葉がでたからである。
そこから、鼎つまり三本足について、議論や発想の展開が、あった。文学的視点、歴史文物的観点、政治治的事例。
その一つが、“鼎の形は、最小限かつ最も効率的、安定的”と。
“三つあるというのは、最もよい数だ”と。
椅子とかテーブルとか、足が2つでは立たない。そりゃあ4本がいいが、置く場所や床が平らでないとガタガタする。5本なんて、意味がない。
同盟では、2つだと喧嘩になれば大変だが、3つだと安定する。四つ以上だと複雑になり、ことがおこると2つに分かれる。と。
会社でも組織でも、部門が3つあると良い。グループ会社でも3つあると経営が安定する。等々。
そして、無意識だが。大学への一歩として保育園を創るとき、私は初めから、3園創ると決めていた。そして、そうした。
経営的に安定する、という言葉が頭の角に、いや真ん中に、あったのだろう。