「誰が一番傷ついているかは競えない。どの傷も絶対的に扱われる必要がある」
これは、ものすごく優しく豊かな人間理解だ。だけど、なかなか出来ない。
かつてカウンセリングを学んだとき、またコーチングを学んだとき最終的には「ああ、私はプロにはなれい」と思ったことがある。
傾聴や、カウンセリングやコーチングは、自分を捨てきれないと出来ない。または、自分を一旦横に置くことをしないと出来ない。そう思う。
プロは、そのトレーニングを経て出来るようになるだろうが、私はプロにはなれない、と思ったものだ。
だが、いま、自分でつくった。組織のトップをしていて、そのコーチングやカウンセリングで学んだことは、活きている。
少なくとも、相手の言い分を聞く時だけは、自分の感情や経験や思想を軸としないように、している。
仏典に「心の師とはなるとも、心を師とするなかれ」とあるが、それって、これに似ているかなぁ。分からない。