ある戦争の記録で、「子どもだけは助けてくれ」と嘆願し、無防備に銃に立ち向かって撃たれた親のことを、読んだ。
テレビの番組で、病気の子どもに肝臓を移植するために、自分のそれを切って提供する父親を見た。
私の知人で、子どもの食アレルギーのためにNGOを立ち上げ、自分の生活を犠牲にして活動する人がいた。
私の母は、七人を育てあげ、いつもお喋りで笑っていたが、最初に失った幼い一人目の娘のことを、他の子どもたちに30年黙っていた。
友人で、自分の子どものために、とある行動をとった人がいる。
Facebookで、素直に、自分の子どものことを書く友人がいる。SNSに、親バカですと言って、書き込む親友がいる。
愚かな親ほど、凄い。親の愚かさは人の心を揺さぶる。親バカは、他人の心さえ優しく撫でる。
愚かな親ほど、子どもを救う。