「泣いて馬謖を斬る」のは、組織を構築する段階のみ 構築途上の組織のみ、ではないかと考える。
既に、組織が構築され、維持する段階にある組織・団体では、泣かずに馬謖を斬れる。たぶん。
ルールや組織論理、組織倫理が、整理され、出来上がっている。
さて。
何故にこう言うかというと。
この5年、本当に身を斬る思いで、辞めてほしくない人を、辞めさせてきた。引き留めたい人の退職願いを受理してきた。
それは、代表だからといって、その組織のトップだからといって、私情を挟むわけには、いかないからだ。
引き留めたいのは、私の私情。辞めてほしくないのは、私の評価。
だが、全体から見ると、大局から見ると「辞める」と本人が言い出したり、他の人から「あの人を辞めさせてくれ」と頼まれるのは、その方が的確なのだ。ある意味、正しいのだ。
それで、今や私は、辞めると言い出す人を引き留めない。辞めさせてと頼まれた人に、私が引導を渡す。
どんなに、私がその人を好きでも、高く評価していても。
で、よく考えたら、それは組織が成熟したことを意味する。
辞めるべき人、辞めさせたい人が、自然に浮かび上がるのは、組織が大人になった、ルールや組織文化が整ってきたから、という意味だ。
私の考えです。