社会とは不思議なもので。
普通の地域社会があり、経済社会があり、たぶん何とか社会もあるのだろう。
で、私は職種と社会的立場を、何回か変えた。
通訳の時はフリーランスだったから、NHKとか大きな会社相手では出入り業者だった。相手の意向にそって働く、相手に従う立場だ。
天職だったから、苦にはならなかった。
通訳人生後半からは、公共経営アドバイザーを兼ねていた。選挙プランナーという別名もある。
プロボノでやった。プロボノとは、その道のプロがお金を貰わずに、ボランティアで専門分野のスキルや知恵を奉仕することだ。
これは、相手を見て企画しアドバイスして勝負に勝たせる、という仕事だ。この職種は、適職だったから、愉しかった。
文化も手法も違う世界の、往復作業だった。面白かった。右の世界で認められない時があっても、左の世界では評価される、というのだから。
時がきて、天職と適職を捨てて、今の道に入った。
使命と天命は、天職か適職かなんて、関係ないのだ。
で、いま、経営者と起業家をかねている。そして、著者という社会にも足を突っ込んだ。
毎日、立場が逆転する状態。
私の日程に相手が合わせる社長業と、こちらが相手を伺う世界、そして、相手が私に教えてアドバイスする分野だ。
その三つ。異なる世界の往復作業。切り替えがポイントである。